ゴール後。
呼吸が落ち着いてきたから、のろのろ歩く。
あれ、足の指が痛いな。
靴擦れしてるわ。
ターサージールを毎回レースで履いてるけど、だいたい水ぶくれ出来るんだよなー。
レースシューズ買い変えなきゃなぁ。
小学生高学年位の女の子に完走メダルを掛けてもらう。
女の子「頑張ってください!」
僕「、、今頑張り終わったよ。」
女の子「ごめんなさい間違えました、お疲れ様でした!」
かわええ。
汗臭くて二の腕は塩だらけでハーハー言ってるおじさんを前にしてにビビったか?
出来る限りの優しい笑顔でありがとうと伝えた。
荷物を取りに行って、持参してた栄養剤で栄養補給。
妻に電話→出ない。
息子と一緒にいる義母に電話→出ない。
レース中にタイム計測のマット踏みながら、ランナーズアップデート見てくれてるかなと、意識してたんだけど、向こうは興味がないらしい。
帰りの準備をガサゴソしてると妻から着電。
妻「お疲れ様。速かったね。」
僕「2時間54分台だったよ。」
妻「3時間切ってすごいじゃん。」
僕「、、ありがとう、でも3時間切るのは3回目だよ。」
3時間切りだろうが2時間55分切りだろうが関係ないか。
妻「そんなことより、息子のサッカーの服を買おうと思うんだけどさ…ぺちゃくちゃぺちゃくちゃ…」
サイズや色、来年も着るかな?と相談される。
僕「うるせぇ、もっとレースのこと聞いて労わんかい!」
「うん、130センチので黒がいいと思うよ。来年も着れると思うから買っていいと思うよ。」
と電話を切る。
時計を見ると12時15分。
9時にスタートしてるからスタートしてから3時間15分だ。
そうだ、全力さんが3時間20分台でゴールするはず。
応援に行かねば。
ゴールまで100m位のところで待機。
膝の痛みがあるみたいだし、もしかしてDNFされてるかもなー。と数分待ってると、全力さん発見。
目標通りの時間だ。
めちゃめちゃ苦しそう。
歯を食いしばってるのが見える。
しっかり腕を振ってて速い。
すげーぜ、全力さんの全力だ!
「あと100mファイト!」
全力さんはスピードを落とさずにゴールに吸い込まれて行った。
膝痛いのに、ゴール直前で1番辛くて苦しいのにラストスパートすごかった。
少しでもタイムを縮めようと必死に走ってた。
やべー、猛烈に感動する。
涙出た。
目の前でその後もたくさんのランナーがゴールに向かってる。
なんでこの人たち一生懸命走ってるんだ?
みんなカッコよすぎるだろ。
「あと少し、ファイト」が涙声で詰まって言えない。
あ、マックさん!
前をしっかり見ていいスピードで確実にゴールにぐんぐん進んでる。
「マックさん、ラスト、ファイト!」
と声援を送る。
気付いてもらえたかな?
(後に気付いていたと教えていただけて嬉しかった。)
キレイなファームでかっこええー。
そうだ、カナっちさんが3時間40分を目標にしてたはず。
もうすぐゴールだ。
38分になった。来たカナっちさん。
なんだよー、宣言通りの時間で帰ってくるって凄すぎじゃん!
それもグロスで。
やばいよー、凄すぎだよー!
「あと100m!40分切れる!」
柵を動物園の猿みたいにドンドン叩いて、泣きながら応援した。
カナっちさんの背中を目で追って39分台でゴールしたのを確認。
感動の嵐。
これは2人に会って直接おめでとうを言わなければ。
ゴールゲートまで小走りで行くと、2人が熱い抱擁をしていた、、見ちゃった。
ゴールの脇からお2人を呼んで、改めて自己紹介(1時間前にスライドでご挨拶が初めてだったから)して、2人がどれだけすごいか、僕がどれだけ感動しているか泣きながら矢継ぎ早に伝える。
、、あれ?2人、、引いてない?
こんな感じの風景見たことある。
日本代表の女子バレーチームが試合に勝って、男性アナウンサーがインタビュー中に感極まって号泣しちゃうやつ。それを見て女子選手は勝利の喜びを感じることなく笑っちゃって、男性アナをフォローしちゃうやつ。
1番感動してるのは当事者で、その感動の邪魔したらあかんがな!と、ここで冷静になって、
「2人の写真撮ってもいいですか?」
で少し役に立つ。
しっかり握手させてもらって、再会を誓ってゴールから離れる。
もうそろそろ帰らねば、新幹線の時間もあるし。
駐輪場までトボトボ歩いて、また10キロの自転車。ゲンナリ。
でも乗ったら意外に気持ちよくてスイスイペダルを漕げる。
もしかしたら行きよりも速く漕げたかも。
泳ぎは苦手だ(クロールもできない)けどトライアスロンいける?と壮大な自惚れをした。
自転車中に自分のレースの振り返りと反省、全力さんカナっちさんとの号泣会談の反省をして義実家に到着。
僕「ただいまー。」
義母「おかえり。お疲れさん。私たちも今帰ったばかりなのよ。シャワー浴びる?ご飯食べる?」
やっぱり結果は興味ないみたい。
チャチャっと準備して(行きのお土産類に勝るとも劣らない重量のお土産をいただき、キャリーバッグに詰めて)新幹線に乗った。
重すぎて前日に続いて2回目の網棚筋トレ。
息子のクリスマスプレゼントとして義両親からもらったサッカーのボードゲームはデカすぎてキャリーバッグに入らず、手で持って帰った。
ラストで失速して、目標は未達成で悔しい気持ちはある一方で、憧れのランブロガーの気持ちの入った熱い走りを目の前で見られてココロは晴れ晴れしてた。
それに自己ベストは約2分更新できたし、初サブ55だったし。
課題とそれに対する対策も分かったから、あとは静岡までしっかり練習してキッチリサブ50をやるだけ。
次こそはゴールしてド派手なガッツポーズやってやろう。
んで、自分の走りに感動して泣いてやろう。
湘南国際マラソンはステキな大会だった。
ステキな経験させてもらった。
うまく言葉でまとめられないけど、走ることの尊さ、カッコよさを知った。
僕も毎レース過去の自分を超えられる走りをしていこうと心に誓った。
あ、124位でした。
目標の110位以内も未達。
まっさんと息子だけが気にしてくれる笑
湘南国際マラソン、、完。